BUSINESS BATTLE
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記事更新日 2009年01月12日 22:00
タカは、aicoのサービスを公開したあと、aicoの受けが比較的よかったので、すぐにそれを応用する次の案を考えていた。
現在のaicoは、日常的な会話ができる程度のもので、難しい会話はできない。タカは、どんな質問を投げかけても答えてくれるような、知識重視のキャラクターをもう一つ用意することを考えた。
タカ「真由美ー」
真由美「はい」
タカ「もう一個お願いしたいんだけどさ、aicoはかわいい系のキャラクターで受けがよかったじゃん?今度は、賢いキャラクターを作りたいんだけど描ける?」
真由美「おっけー!まかしといて」
キャラクターの作成はaico同様、真由美にお願いすることにした。
そこで、真由美が描いてきたのは、さわやかな黒髪の高校生風のキャラクターだった。
真由美「できたよー」
タカ「はやいねー!さんきゅ!ん・・これ、もしかしてなんだけどさ、オレ?」
真由美「正解!」
タカ「なんで・・?」
真由美「賢いって言ったら、タカしか思い浮かばなくて」
真由美は、タカをからかうようにそう言った。
真由美「でも、モデルはともかく、キャラクター的にはいい感じになってるでしょ」
タカ「んー、まぁいいか。じゃあ、名前はどうしよっか、なんかいいのある?」
真由美「んとね、そのままタカでいくか、賢いっていう漢字からケンとか」
タカ「じゃあ、ケンにしよ。aicoみたいにアルファベットでkenで」
真由美「タカの方がいいと思うんだけどなー」
タカ「それはないな」
真由美のおかげでキャラクターはすぐに完成し、タカはデータの作成の作業に入っていた。
どんな質問にも答えられるようにするには、データ量が膨大になる。インターネットに公開されている情報をを解析してデータを作成することは、タカの技術では難しくなかった。しかし、大量のデータを扱うサーバが多数必要になり、また、データの作成には時間がかかった。
そこで、1月中は、kenのプログラミングの作業や、データセンターを借りてサーバを追加したりする作業に時間を費やしていた。
そして、第一回のランキングが発表された1月末、ちょうどkenを公開する準備がほぼ整ったところだった。
そして、2月1日、kenを公開しようとしていた頃、問題が発生する。
健吾「タカー!たいへん!」
タカ「なんだよ・・朝から・・」
健吾「aicoのページが開けないんだよ!」
タカ「はっ?マジかよ・・?」
健吾「ほら、何度開こうとしても、ページが開けませんって出る」
タカ「ちょっとサーバ除いてみる」
健吾「どう?どう?」
タカ「ん・・??うわー、なんかすげー攻撃されてる・・」
健吾「攻撃?」
タカ「DoS攻撃ってやつだよ。ページに大量にアクセスしてきて、サーバが動かなくする攻撃」
健吾「なんで、そんなこと・・」
タカ「わかんないけど、とりあえず対応しないと・・」
タカは慌てて対応をする。
健吾「まぁ、でもそれって、ただ攻撃してきてるパソコンからのアクセスを禁止すれば済むだけだよな」
タカ「いや、なんかたくさんのパソコンから攻撃を受けてるみたい」
健吾「そうなのか?じゃあ、組織的に攻撃してきてるってことか、誰だよ、こんなことするやつは!」
タカ「そうとも限らないよ。たくさんのパソコンに、aicoにアクセスし続けるウィルスを感染させてしまえば、自動的に攻撃できるから」
健吾「そ、そんなこともできるのか・・」
タカ「とりあえず、今は攻撃をしてきているPCを順番にアクセスできないように設定していくしかないか。根本的な解決はまた考える」
タカは一通り対応を終えた後、学校に行くことにした。
タカは常にノートパソコンを持ち歩いているため、どこからでもサーバの状態は監視できるようにしている。
学校での昼休み、タカはユアをご飯に誘った。二人はクラスは違うが、ときどきいっしょに弁当を食べている。
タカ「今日さー、朝サーバ攻撃されちゃったんだよ」
ユア「そうなの?まぁ、ネットだとよくあるって言えば、あることだもんね」
タカ「確かにな。ビジネスバトルが注目浴びてる分、攻撃の対象にもなりやすいってことか」
ユア「で、サーバは復活したの?」
タカ「うん、とりあえずの対策はしてきたけど、攻撃され続けたらマズいね」
ユア「もしかして、ビジネスバトルの参加者の誰かが、攻撃してたりして」
ユアは冗談っぽく言った。
タカ「あ!それ、あり得るんじゃない?」
ユア「かなぁ。ちょっと言ってみただけなんだけど」
タカ「そうだとしたら、aico以外のサイトも、攻撃されてるかも!」
ユア「攻撃なんかしてバレたら、大変なことになるの分かっててやるかなぁ。そういうこと」
タカ「今朝の攻撃を見るとさ、簡単には分からないようにしてるっぽいんだ。巧妙に考えられてる気がする」
ユア「それって、誰がやってるかって分かるもんなの?」
タカ「アクセスしてきてる先は調べれば分かるよ。ただ、そのパソコンに入ってるウイルスの仕業だとしたら、ウイルスにどうやって感染したかだな。警察が動いてくれたりしたらいいけど、その辺よく分からないしな」
ユア「ただ、もし参加者の誰かが怪しいことしてるんだとしたら、特定はできそうじゃない?」
タカ「オレが調べるのは難しいけど、ユアなら調べられるかも。主催者側で、参加者のサイトのページビューとか、監視してるじゃん」
ユア「うーん。でも、私、そんな権限ないしなぁ」
少しの沈黙のあと、タカが口を開く。
タカ「そっか、とりあえず、オレからビジネスバトル運営プロジェクトの人には、攻撃されたことを報告してみるよ」
ユア「うん。もし、私の方でもなんか分かったら教えるよ」
タカ「さんきゅ。でも、オレがユアにいろいろ協力してもらったら、それってビジネスバトル的に反則なのかなぁ?」
ユア「大丈夫でしょ。そんなルールないし、私、別に水原グループの社員な訳じゃないし」
タカ「そっか」
ユア「なんかお父さんには、ユアもバトルに参加してもいいぞって言われたしさ」
タカ「そうなの?」
ユア「うん、私にもそういう経験をさせたいみたいだよ」
タカ「じゃあ、オレといっしょにやろうよ」
ユア「うーん。相談には乗るけど、タカの会社で働くってのはやだ」
タカ「なんでさ、ずっといっしょに入れて楽しいじゃん」
ユアは話を遮るように、食べ終わった弁当のフタを閉めて、立ち上がった。
ユア「じゃあ、そろそろ行くねー」
タカ「あ、ユア」
ユア「なに?」
タカ「好きだよー」
タカは最近、ユアとの別れ際には、この言葉を笑顔で言うのが癖になっていた。
ユア「はいはい」
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